私たち夫婦は結婚後、両親と別居していましたが、実家も築後50年を経過し老朽化して来たので、この期に両親と私たち夫婦の住む2世帯住居の家づくりを計画することになりました。
40坪ほどの土地に、延床面積50坪の3階建をつくることになりました。
ゾーニングは1階は両親のスペ−ス、2,3階は私たちのスペ−スと言うことに落ち着きました。
玄関は、それぞれ1階と2階に二つ設け独立性を高めました。
家の中は、屋内階段で自由にアクセスすることが可能です。
この時のテーマが、スープの冷めない同居型タイプではなく、「最も近い他人の家」を標榜しました。
「他人の家」というと一見人間関係が冷たそうに見えますが、実はお互いの独立した生活を尊重し、実家とのアクセスはたったの10秒を実現した家となっています。
同居するにあたって、両親からも
「今の独立したお互いの環境(別居)が、同居することによって損なわれないこと」
という気使いのコメントもありました。
その意図をどのように実現させるかが工夫のしどころだったのです。
要約すると
・お互い気を使わない。負担をかけない。・・・気を使わずに住む工夫
・生活に干渉しない。・・・干渉できない工夫
・必要な相互協力は惜しまない。・・・年老いた両親でもあり何ごとにもスタンバイの状態
・お互いマイペースで末永く気楽に過ごしたい。
そのときの、経過や工夫など詳しくは、下記資料に案内させていただいておりますが、
要点は、そこに出現する現在から将来にわたる生活の想定や、そこでしたい事と、すべきこと、してはならないことをチェックし実行していくことが必要なのです。
また軌道修正ができる余地も残しておくことも大事なことです。そのための、アドバイスも設計者の責任の領域と心得ております。
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