A 在来木造軸組・充填断熱工法
・ 特徴
充填工法は、構造体内部に断熱材を充填する工法です。主に繊維系の断熱材が用いられます。戸建住宅では最も一般的に用いられている断熱工法です。住宅デザインへの制約も少なく、比較的安価で断熱化できる点に最大の特徴を有します。
施工については、外壁部では柱と間柱の間に断熱材を充填し、屋根または天井部では垂木の間、または野縁の上に、床部は床根太(大引き)の間に、断熱材をすき間なく敷き詰めます。
・ 注意点
1) 気密は室内側に施工する防湿気密フィルムで確保できますが、胴差廻りや梁などによって断熱材の連続性を阻まれることから、あらかじめ先張りしておく必要があります。
2) 防湿気密フィルムは、しわやたるみが生じないように断熱材の内側に密着して施工し、断熱された天井、床、間仕切壁などとの取り合い部において、切れ目が生じないように連続して施工しなければなりません。
3) ボ−ド状の断熱材を使用するとき、隙間が生じてしまった場合には、現場発泡の断熱材で補修する必要があります。
4) 防湿気密フィルムは、欠陥部が生じやすいので、施工時に十分な注意が必要です。
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